葬儀費用を安くし、満足のいく葬儀を行う為に葬儀の見積もり比較は必要不可欠です。
日本では8割近くの人が医療機関で最期を迎えると言われていますが、病院で亡くなると悲しむ暇も無く、すぐに葬儀社に連絡して遺体搬送をするように迫られます。
予め生前に見積もりをとったり比較して葬儀社を決めていれば良いですが、実際には7割近くの方がその時になって初めて葬儀社に相談をしています。( 一般財団法人 日本消費者協会による、「2017年1月 葬儀についてのアンケート調査報告書」より)
悲しみで気が動転している時に1時間足らずで葬儀社を決めなければならず、複数の葬儀社から相見積もりをとったり、葬儀社を比較する事が難しいという現状があります。
もちろん 一旦 、病院に紹介された葬儀社等に遺体搬送をしてもらった後でも他の葬儀社と相見積もりをとる事はできますが何となく断りにくくなってしまい、そのまま他と比べる事無く葬儀を行い、後で不満を感じる人は多いでしょう。
実際、国民生活センターにはそのような葬儀費用やサービス内容のトラブルなどの相談が多数寄せられている為、事前の情報収集を推奨しています。(国民生活センター:大切な葬儀で料金トラブル発生!-後悔しない葬儀にするために知っておきたいこと)
後で後悔する事がないように、できれば生前余裕のある時に相見積もりをとって納得いくまで比較検討したいところです。
ここでは複数の葬儀社に一括で見積もりを依頼できる比較サイトを紹介しますのでぜひご覧ください。
葬儀見積もり比較の必要性
葬儀は数十万~数百万円という大きな金額が動きますが、結婚式と違い「縁起でもない」という事で事前準備をしない人も多いです。
いざその時になって初めて葬儀社に相談し、その流れで他と比較する事も無く、そのままその葬儀社で葬儀を行う人が多いのです。
そして葬儀後に葬儀費用やサービス内容が納得できずに、後悔する人も多いというのが実情です。
「いい葬儀」の2016年~2019年のデータによると1社のみの見積もりで葬儀社を決めてしまった人が77.4%、2社以上から見積もりをとった人は全体の3割以下だったという事です。
出典:いい葬儀
このことから、ほとんどの人が1社のみの見積もりで葬儀社を決めてしまっている事がわかります。
「よりそうのお葬式」や葬儀社の一括見積もり比較サイト「葬儀レビ」を運営する株式会社よりそうが行った「葬儀に関する実態調査」によると葬儀を事前に準備することで費用は安く、満足度は高くなるという調査結果が出ています。
出典:よりそう「葬儀に関する実態調査」
相見積もりなど、事前準備をしたグループは何もしなかったグループと比較して平均して約12万円程度葬儀費用を安く抑えられていますし、よく比較検討して選ぶ事で納得でき、葬儀社に対する信頼も得られるため、満足感が高くなる傾向があります。
後で後悔する人はほとんどが他と比較する事無く、1社の見積もりだけで葬儀社を決めてしまっているので前もって複数社から相見積もりをとって比較する事をおすすめします。
最低でも3~4社から相見積もりをとれば業者間で競争原理が働くので高いプランに誘導される危険は避けられますし、葬儀費用を安く抑える事ができます。
複数の葬儀社を比較する事で実施したい葬儀内容も見えてきますし、信頼できる葬儀社もみつかります。葬儀の費用相場もわかり、より良い内容、安い価格で葬儀を依頼する事ができます。
事前に複数の葬儀社から相見積もりをとって比較をする事は葬儀費用を安くし、満足度を上げる為に必要なことなのです。
葬儀費用の目安
葬儀費用を安くする為に葬儀費用の目安や相場を知っておく事は重要です。
いい葬儀を運営する鎌倉新書が2020年に行った全国調査によると葬儀費用の平均は119万1,900円だったそうです。 いい葬儀:第4回お葬式に関する全国調査より
( 飲食・返礼品費用、お布施は含まず)
そして葬儀の種類別の全国平均は次のとおりだという事です。葬儀費用の目安になりますね。
- 火葬式:445,376円
- 一日葬:851,461円
- 家族葬:964,133円
- 一般葬:1,493,624円
※ 飲食・返礼品費用、お布施は含みません
出典:いい葬儀
葬儀費用の全国平均と格安葬儀サイトの比較
全国平均 | 小さなお葬式 | よりそうのお葬式 | |
---|---|---|---|
火葬式 | 44.5万円 | 9.79万円 | 8.91万円 |
一日葬 | 85.1万円 | 32.89万円 | 29.7万円 |
家族葬 | 96.4万円 | 43.89万円 | 40.59万円 |
一般葬 | 149.4万円 | 65.89万円 | 54.89万円 |
※よりそうのお葬式と小さなお葬式は事前資料請求後の割引適用価格です。
※税込です。
※ 飲食・返礼品費用、お布施は含みません
葬儀見積もり比較で注意するポイント
葬儀見積もりで注意するポイントは葬儀費用の内訳を理解し、変動する費用を把握する事です。また、見積もりでカバーされる内容はどこまでなのか、何が含まれていて何が含まれていないのか、制限事項を確認し、実際の葬儀費用に追加料金が発生するかもしれない要因をチェックしておく事が大切です。
また、複数社の葬儀見積もりを比較するにはできるだけ条件を同じにしなければ価格の比較ができませんし、価格だけ安くても対応や内容が悪いと不満が残ります。
ですから見積もり先の葬儀社の担当の対応を見たり口コミも調べた方が良いでしょう。
葬儀費用の内訳
葬儀費用の内訳は次のとおりです。
- 葬儀本体一式の費用
- 飲食接待費
- 宗教者への謝礼
実際の葬儀費用は「葬儀本体一式の費用」に「飲食接待費」と「宗教者への謝礼」を合わせたものになります。
葬儀社の公式ページで掲載されている葬儀プランは「葬儀本体一式の費用」のみの価格で「飲食接待費」や「宗教者への謝礼」が含まれていない事が多いので注意が必要です。
葬儀本体一式の費用の目安・相場
葬儀本体一式の費用とは遺体搬送から火葬、葬儀終了まで葬儀を執り行うのに必要な葬儀会場、物品、人等にかかる費用です。葬儀費用全体の基本となる費用です。
- 火葬式:445,376円
- 一日葬:851,461円
- 家族葬:964,133円
- 一般葬:1,493,624円
飲食接待費の目安・相場
飲食接待費はその場にならないと人数が確定しないので葬儀費用に追加料金が発生するかもしれない要因になります。人数が増えた場合の値幅を見ておく必要があります。
- 通夜料理(通夜ぶるまい)・・・1人:3000円~
- 告別料理(精進落とし)・・・1人:5000円~
- 会葬返礼品・・・1人:500円~1000円
宗教者への謝礼の目安・相場
無宗教葬儀や創価学会の友人葬の場合には宗教者への謝礼は必要ありませんが、仏教や神道、キリスト教の葬儀では宗教者への謝礼が必要です。
仏教葬儀の謝礼の目安・相場
仏教葬で通夜・告別式と2日間にわたる葬儀を行った場合の僧侶への謝礼の目安相場は次のとおりです。
- お布施:20~100万円
- 御車代:5000円×2日
- 御膳料:5000円×僧侶の人数×2日
お布施の金額は頂いた戒名のランクや宗旨宗派により上下します。菩提寺がある場合は直接菩提寺に相談しましょう。
神道葬儀の謝礼の目安・相場
神道葬儀で通夜祭・葬場祭と2日間にわたる葬儀を行った場合の神官への謝礼の目安相場は次のとおりです。
- ご神饌料(ごしんせんりょう)/御祭祀料(ごさいしりょう)30万~50万円
- 御車代:5000円×2日
- 御膳料:5000円×神官の人数×2日
キリスト教葬儀の謝礼の目安・相場
キリスト教で通夜・葬儀のミサと2日間にわたる葬儀を行った場合の神官への謝礼の目安相場は次のとおりです。
- 献金:10~20万円
- 司祭・牧師へのお礼:5万~10万円
- オルガン奏者へのお礼:1万~2万円
プロテスタントは信徒でなくても葬儀をしてもらえますが、カトリックの場合は普段から日曜のミサに通ったり、毎月の教会維持費を収めたり信者としての付き合いがないと葬儀ができません。
葬儀の謝礼(献金や司祭・牧師へのお礼)については地域差や教会ごとの相場があり、金額が決まっていたりするので教会や信徒会長さんに直接相談するのが確実です。